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怖くて魅力的。『不安の種』の怪異達(プラス、アスタリスク)
不安の種にはホラー好きにはたまらない怪異達が多く登場します。
見た目よし、中身よしの怪異たちを紹介していきます。
おちょなんさん
ぼくのうちは、ぼくとおとおとと、おかあさんと、たまにおとさんと、それから、おちょなんさんが、います。 おちょなんさんは、みんながいるとき、かくれてます。 ぼくだけのとき、うちのなかお、ぐるぐるまわります。(不安の種+より抜粋)
この文章だけでも不安な気持ちになれます。自分の子供がある日突然こんな日記を書いてきたら、そんな家はすぐに引っ越したいです。
作中の家族もおちょなんさんが出た戸建てからアパートに引っ越しています。
ただ、おちょなんさんとは実は無害なものであり、座敷わらしのようなものだと別話であかされます。戸建てに出た目が垂直で、やさしい顔をしているおちょなんさんは“いいおちょなんさん”だったのです。
しかし、次に家族の前に現れたおちょなんさんの目はつり上がっており、恐ろしい形相を浮かべています。おちょなんさんの話をしてくれたおじいちゃんの話によると、目がつり上がっているおちょなんは“よくないやつ”とのことです。
引っ越したことがおちょなんの気に障ったのか、それとも何か別の理由で家族はおちょなんさんの怒りにふれてしまったのか…。
このように物語に恐怖→救済という展開になっても、最後はしっかり恐怖で終わるのも『不安の種』の面白いところです。
おちょなんさんは、YouTubeにてバーバパパ氏によって投稿され3600万再生を超えた動画『ウ”ィ”エ”』にてオマージュされたキャラクターが登場します。
その影響で『不安の種』はしらないけど、「おちょなんさん顔」だけ知っているという方も多いのではないでしょうか。
あそぼうおじさん
『不安の種』記念すべき第1話にて登場した怪異。
とある学校に現れる怪異で午後6時過ぎまで学校に居残りしている子供の前に現れます。
校舎の玄関にあらわれ、中にいる子供に「あそぼお「 」と言ってそとに誘いだそうとしています。
不気味な目が描かれた麻袋を被っており、作中にて主人公に罵倒された際は、「あそぼお!!」と絶叫しながら扉を揺らし始めました。
物語は主人公が呆然とし涙を流す場面で終わります。
噂話からの流れから本物の怪異を読者にみせる演出や、夕暮れの孤独感、怪異が絶叫する時のコマ使いなど、どこを切り取っても“怖い”不安の種の第1話にふさわしい作品になっています。
日課
主人公の女性が住むとあるアパートの一室。午後11時になると、かならずドアノブをガチャガチャと鳴らされるという現象がおきる。
主人公はこれが人間がやっていることでは無いととっくに気づいており、じっと過ぎ去るまで耐えています。何もしないでジッとしてさえいれば、やがておさまってくれると女性は語ります。
この怪異も何もしなければいずれいなくなるのでしょうか?しかし、窓には能面のような巨大な顔の女性が覗き込んでおり、今後この怪異が消えることはないのだろうということを読者だけ察してお話は終わります。
怪異が出るコマは一コマなのにしっかり怖い、面白いお話です。
キューコン女
「寝ながらヘソの上で両手の親指と人差し指でひし形をつくると、就寝時に魂が体から出る。」
という噂を信じた主人公は夜な夜なやってみることに、すると天井から腕が4本足がミミズのような化け物が現れる。
子供の落書きのようやマヌケな顔をしており「すううぅぅ」と魂を吸い出してくる。
どうやら魂が体からでるのではく、この怪異が魂を吸い上げようとするというのが噂話の真相だったのです。
題名も恐らく「吸魂」からきており、主人公の生死は不明の『不安の種』らしい作品です。
暗黙の了解
とある病院の産婦人科の看護婦達の間には暗黙の了解がある。「分娩室と新生児室の間は誰とも会話しては行けないし何も見えないふりをする。」
全裸の紙袋を被った赤ちゃんが口だけが剥き出しになっていて、新生児を抱いた看護婦の足元で「ね。抱かせて。ねっ抱かせて。赤ちゃん抱かせて。」と言いながら擦り寄ってきます。
それだけなら赤ちゃんすきの怪異ですが、歯をガチガチかみ合わせながら「かじらないから」「ぜったいかじらないから」と言い続ける姿は完全にホラーです。
この怪異はこの病院の産婦人科に取り付いた“なにか”であり、水子の霊なのか?それとも別のもっと怖い何かなのかは不明です。
登場のインパクトとそのコマとセリフの汎用性からインターネットではコラ画像が多数あり、人気も高い怪異です。
ホラー好きにはたまない?『不安の種』(プラス、アスタリスク)の読者の評判、感想。
『不安の種』は基本的にオムニバス形式なので、物語に伏線はなく徐々に主人公達が追い詰められていくような恐怖はありません。
ホラー好きといってもホラー小説やスプラッタ映画が好きだという方には正直ハマるかどうかわかりません。
しかし、怖い演出や印象的な怪異達が次々と出てくる『不安の種』には読み終わったあとの特有の読了感があります。
SNSをみると『不安の種』からホラー好きになっていったという方も多くいるようで、1話完結の『不安の種』は意外とホラー作品初心者にあっているのかもしれません。
中山昌克先生の他作品を読むには?『不安の種』以外の魅力的な作品。
『不安の種』を全巻読んで、他のホラー作品を探したいという方におすすめなのが『後遺症ラジオ』です。
『後遺症ラジオ』とは、不安の種に続き中山昌克先生が手懸けた講談社の隔月刊誌「ネメシス」にて連載中のホラー漫画です。
『不安の種』は各エピソードがオムニバス形式の1話完結だったのに対して、本作では謎の土着神『おぐし様』を中心に物語が展開されていきます。
しかし、普通のホラー作品とはちがい“連作短編”の形で話が盛り上がっていき、徐々におぐし様の怖さ・不気味さが読者に伝わってきます。
全てのエピソードで世界観を共有しているものの主人公はエピソードごとに異なるのは『不安の種』とおなじです。
現代のエピソードがあったかと思えば江戸時代のエピソードがあったりと時代は様々でどの時代も『髪の毛』と『おぐし様』が関連します。
おぐし様とは、とある村にて信仰されていた土着神。
「善も悪もない神」とされているが、村の開発のために神像を破壊され、祟り神となったかのような描写があります。(どうしてホラー作品の登場人物達は皆愚かなのか…。)
また、それ以前にも藁人形の呪いを行うために使われていたりと、たしかに神様には「善も悪もない」が人の心は『悪』ばっかりなのが皮肉です。
『後遺症ラジオ』は『不安の種』に負けず劣らず、むしろ『不安の種』のいい部分を取り入れているだけに“怖さ”は倍以上になっています。
『不安の種』を読み終わって退屈した人、満足出来なかった人は『後遺症ラジオ』をぜひ読んでみてはいかがでしょうか?
『不安の種』(プラス、アスタリスク)が読めるおすすめのアプリ・サイト
『不安の種』がお得に読めるサイトは以下になります。
まんが王国 おすすめ度 ★★★★★ |
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⚠️各アプリの無料期間、キャンペーン期間は変更される場合もあるので公開期限はアプリでご確認ください。
漫画アプリを有効活用して、みなさんもぜひ『不安の種』を楽しんでみてください。